最近のビジネスフォンでは、オフィス内にPBXを置かないクラウドフォン(PBX)が非常に人気です。
クラウドフォン(PBX)にはさまざまな特徴がありますが、まずは配線不要で設置できるという点について紹介したいと思います。
配線が不要であるということは、単にオフィスのレイアウトをスッキリさせるだけではなく、コストの削減やビジネス効率の向上にもつながりますので、今回の記事で解説します。
目次
1、従来のビジネスフォンとクラウドフォン(PBX)の違い
クラウドフォン(PBX)がどのようなものかをイメージするには、従来のビジネスフォンと比較すると非常にわかりやすいかと思います。
従来のビジネスフォン
オフィスで使用されている従来のビジネスフォンは、電話線を各電話機に引き込んで使用します。
ただし、家庭用の電話機のように電話線をそのままビジネスフォンに差し込んで使用できるかといえば、決してそうではありません。
ビジネスフォンを利用する場合には、PBXと呼ばれる主装置をオフィスに置き、PBXから各ビジネスフォンに対して電話線の配線工事をしなければなりません。
ビジネスフォンの設置台数や設置場所によっては、HUBの経由が必要な場合もあります。
クラウドフォン(PBX)のPBX
一方、クラウドフォン(PBX)はオフィス内にPBXを設置しません。
その代わりに、ウェブ上にPBXの機能を持たせます。
各ビジネスフォン子機は、インターネット回線を通じてクラウドPBXにアクセスすることによって、ビジネスフォンを使用できるというわけです。
2、配線工事不要によるメリット
クラウドフォン(PBX)の配線工事不要によるメリットについて紹介します。
オフィス内をスッキリとさせられる
クラウドフォン(PBX)は、インターネット環境さえあれば設置が可能です。
従来のビジネスフォンの場合は、ビジネスフォン用の電話回線、PC用のインターネット回線とデスク1つにつき最低2本の回線が必要でしたが、これらを混在させることなくスッキリとしたオフィスレイアウトが可能になります。
従来のビジネスフォンでは、配線を接続するカ所によって外線、内線の番号が変わってくるので、電話機と配線のポートをしっかり紐づけておく必要があるため、余計に配線がぐちゃぐちゃになってしまう傾向がみられます。
逆にいえば、従来は作業が大掛かりとなることが予想されなかなか手を付けられなかったオフィスレイアウトの変更やデスクの移動についても、クラウドフォン(PBX)を利用している場合は大きな負担をかけることなく作業できるのです。
配線工事業者との調整が不要
事務所の増設やレイアウト変更の際に、従来のビジネスフォンの場合は大掛かりな工事が必要になるケースが多くありました。
前述の通り、電話回線のポートと電話機を紐づけて設置しなければならないため、無理なく確実に配線するためにはかなり工夫も必要でした。
また、それらを電話配線業者に依頼する場合は、決して安くない費用が掛かってしまいました。
そして、工事を依頼する際には業者とのスケジュール調整や工事の見積もり・契約などのため、一定の期間がかかってしまうというデメリットもありました。
クラウド型ビジネスフォンの場合は、とにかくインターネット回線に接続さえできればよいので、配線の組み合わせなどに頭を悩ます必要もありません。
インターネット回線用のHUBなどを利用して無理なくケーブルを接続、延長しビジネスフォンを利用できるのです。
離れた拠点間での内線通話が可能
クラウドフォン(PBX)の場合、離れた個所からであっても同じクラウドPBXを使用して通話することが可能になります。
したがって、離れた拠点や店舗、スマートフォンなどからのアクセスも可能になり、従来は不可能だった拠点間での内線通話や、スマートフォンとの内線通話が可能になります。
多店舗展開する企業が店舗にビジネスフォンを設置したり、従業員のスマホを業務用電話機としたりすることが非常に容易になるのです。
3、まとめ
配線工事不要という観点から、クラウドフォン(PBX)について紹介しました。
「配線工事不要」という言葉だけを見てもそれほど大きなメリットは感じられないかもしれませんが、それに伴って以下のメリットも生まれます。
- オフィスのレイアウトをすっきりさせることができ、デスクの移動やオフィスレイアウトの変更も容易になる
- 離れた事務所間、店舗間、スマートフォンと内線通話できる
注意点としては、停電時にビジネスフォンが利用できなくなってしまうことです。